50代の女性が抱える頭皮と髪の悩み
なぜ50代になると髪や頭皮の悩みが増えるの?
50代は女性の体が大きく変化する時期です。健康な体を支えてきた女性ホルモンの減少により、さまざまな変化が起こります。まず、髪のボリュームやハリコシがなくなっていきます。髪が抜けやすくなり、薄毛に悩む方も増えます。さらに頭皮が乾燥したり、髪がパサついたり、逆に、うねりが強くなってしまう方もいます。
毛髪を形成するメラニン色素が減るため、白髪が目立ち始める方も多くなります。髪のボリュームの減少、ハリコシの低下、抜け毛・薄毛、うねり、白髪など、50代になるとトラブルや悩みが多様化してきます。
重要なのは、土台となる頭皮環境を整えること
健康的で美しい髪を目指すなら土台となる頭皮環境を整えることが重要です。洗髪には保湿成分が含まれた頭皮シャンプー(スカルプシャンプー)を使いましょう。ちなみに「スカルプ」とは頭皮のことを指します。頭皮の血行を促進するマッサージもおすすめです。以下では、さまざまな悩みの対処法を紹介していきます。
くせ毛、うねり毛について
なぜ髪がうねってしまうの?
加齢により髪の毛は変化します。特に50代の代表的な変化として、髪のボリュームダウン(髪密度の低下)、うねり毛やツヤの低下などが挙げられます。
髪の毛は、メデュラ・コルテックス・キューティクル・遊離脂質の4つで構成されていますが、年齢と共に髪の内部を満たしている遊離脂質が減少します。遊離脂質が減少すると毛髪内部の成分が偏ったり、空洞ができたりしてしまうため、うねりが起こりやすい状態になります。髪が真っすぐだった人でも年齢を重ねると髪がうねるのは、遊離脂質の減少が主な原因になっています。
さらに、パーマやカラーリングも髪にダメージを与えてしまうため、くせ毛やうねり毛を引き起こすことがあります。また、ドライヤーを使いすぎると、髪の水分が減少して乾燥するため、くせ毛やうねり毛が発生しがちです。さらには、髪の成長に必要なタンパク質やビタミンの不足も関係しています。
うねり毛やくせ毛を減らすには?
ではどうすれば、うねり毛やくせ毛を減らせるのでしょうか? その対策をご紹介します。
まず、ご自分の髪の状態を確認した上で、毛髪内部を補修する成分(ケラチン、コラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸、シルクプロテインなど)が含まれるシャンプーを使用してください。減少した遊離脂質の代わりに補修成分が毛髪内部へ浸透し、扱いやすい髪へと導きます。
加えて、毛髪内部への潤い補給だけでなく、毛髪の外側にあるキューティクルのダメージ補修も大切なポイントです。せっかく毛髪内部を補修しても、キューティクルが乱れていると、水分(湿気)が浸入しやすくなってしまい、毛髪のうねりが生じる原因になります。
また、髪の主成分であるケラチンが配合された製品を使うのもおすすめです。
さらに、髪を洗う際は、なるべくぬるま湯を使いましょう。お湯が熱いと頭皮の自然な脂分が落ちてしまい、うねりの原因につながってしまいます。
また、毎日の食事も重要です。タンパク質やビタミンなど、髪の主成分となる栄養素を、できるだけ多く摂るように心がけてください。
頭皮がかゆくなる原因と対策
なぜ頭皮がかゆくなるの?
頭皮がかゆくなるのは、地肌の乾燥や外部からの刺激が主な原因です。地肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下し、刺激に敏感になってしまいます。冬になると頭皮がかゆくなる場合が多いと思いますが、季節の変化が、地肌のコンディションに大きな影響を与えるからです。特に冬の乾燥した空気は、地肌も乾燥させ、かゆみを引き起こしやすくします。逆に、暑さや湿度も、頭皮の皮脂の過剰分泌を促し、かゆみの原因になることがあります。
乾燥や刺激だけではなく、生活習慣も頭皮の状態に影響を与えてしまいます。不規則な生活や睡眠不足は、地肌のバランスを崩してしまい、かゆみの原因になることがあります。
また、生活習慣も頭皮の状態に影響を与えます。不規則な生活やストレス、睡眠不足は、地肌のバランスを崩し、かゆみやフケの原因となります。
頭皮のかゆみを抑えるには?
頭皮のかゆみを抑えられるのは、抗炎症、抗菌、保湿などを期待できる成分※です。例えば、抗酸化・抗菌作用のある「オクトピロックス(ピロクトンオラミン)」が挙げられます。原因菌の増殖を抑え、健やかな頭皮につながります。
※かゆみを抑えるのに役立つ成分は、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)以外にもいくつかあります。以下が代表的なものです。いずれも市販の頭皮シャンプーに含まれています。
【有効成分】
・サルチル酸:抗炎症作用があり、かゆみを軽減します。また毛根や毛穴を詰まらせる皮脂を除去し、頭皮の改善が期待できます。
・グリチルリチン酸ジカリウム:抗炎症作用、かゆみや炎症を抑えます。
【その他、清涼成分】
・ティーツリーオイル
・メントール
同時に、毎日の生活習慣も重要です。バランスのとれた食事をし、十分に水分を摂りましょう。規則正しい睡眠は、心身の健やかさを保ち、頭皮にも良い影響を与えます。また、ストレスを適切にコントロールし、リラックスする時間を持つことも、健やかな頭皮を保つために重要です。
●毎日できる、かゆみ対策
まずは、刺激の少ないマイルドなシャンプーを使用してください。おすすめは、アミノ酸系シャンプーです。
アミノ酸系シャンプーには、多種のアミノ酸系洗浄成分が配合され、優れた洗浄力を発揮しながら、同時に必要な脂分と潤いを残すなどの頭皮へのやさしさを備えています。頭皮の潤いを守りながら洗い上げるシャンプーで、かゆみや乾燥などのトラブルを抱えている方におすすめです。
●アミノ酸系シャンプーの特徴
シャンプーや洗顔料などの幅広い製品に配合されているアミノ酸系洗浄成分は、大きくは以下の3つのメリットを持っています。
- 低刺激性:弱酸性であるため、肌や髪にやさしく、刺激を与えにくい。敏感肌の方でも使用できる。
- 保湿力:肌や髪に必要な保湿成分を残し、乾燥を抑える。
- 環境にやさしい:天然由来の成分であるため、環境にやさしい。
こういった特長のあるアミノ酸系シャンプーですが、使用する際は成分表をしっかり確認し、余分な添加物(合成香料、合成着色料など)が含まれていない製品を選びましょう。
※アミノ酸系洗浄成分:他のアミノ酸系としては、アラニン系(洗浄成分:ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNaなど)、グリシン系(洗浄成分:ココイルグリシンNa、ココイルグリシンTEA、ココイルグリシンKなど)、タウリン系(洗浄成分:ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNaなど)、アスパラギン酸系(洗浄成分:ラウロイルアスパラギン酸Naやアシルアスパラギン酸TEAが配合されているもの)などがあります。
※ベタイン系シャンプーとは?:ヘアケアの世界でもオール植物系を謳ったベタイン系シャンプーには人気があります。ベタイン系の代表的な洗浄成分はコカミドプロピルベタインといい、ヤシ油脂肪酸を使用した成分です。植物由来であること、弱酸性で低刺激、さらに環境へのやさしさなど、アミノ酸系洗浄成分と似た特徴を持っています。ただし、赤ちゃんが使うベビーシャンプーなら問題なくても、皮脂が多かったり、スタイリング剤などを使っていたりする大人が使う場合は、洗浄力が非常に低く汚れを落としきれず「物足りない」と感じる可能性はあります。
オーガニック成分が含まれるシャンプーの特徴
オーガニック成分を含むシャンプーも、ここ数年、人気が高まっています。化学成分に敏感な人や自然志向の人に適しており、海泥(クレイ)や海藻などの成分が含まれています。
●【海泥(クレイ)】
海藻やプランクトンなどの海洋生物が海底に堆積し、時間をかけて分解や合成を行なってできた超微粒子の泥のことです。
海泥には優れた吸着力があり、頭皮の余分な皮脂やフケ、汚れなどを吸着して洗い流す機能があります。さらに豊富に含まれるミネラルが頭皮に栄養を与え、健やかな頭皮に導きます。その他にも、頭皮の奥の汚れを落とし、毛穴を清潔に保ちます。
●【海藻】
海藻類に含まれるグルタミン酸やアスパラギン酸などの誘導体が頭皮に潤いを与え、乾燥を防いでくれます。同時に、海藻にはビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、頭皮や髪に必要な栄養を与えてくれます。また、海藻に含まれる抗酸化成分が健康な髪の成長をサポートします。さらに抗炎症作用を持つ成分も含まれていて、頭皮トラブルの抑制が期待できます。
植物由来の成分を含むシャンプーも選択肢
植物由来シャンプーは、天然の植物成分を主な洗浄成分や保湿成分として配合しているシャンプーです。合成成分の使用を最小限に抑え、自然由来の成分を使用しているのが特徴です。
以下、代表的な植物由来のシャンプーをご紹介します。
●ボタニカルシャンプー
「ボタニカル※」とは、オーガニックかどうかではなく、「植物の」「植物由来のもの」という意味です。ボタニカルシャンプーには、植物由来成分が配合されており、髪に水分を補給するなどのメリットがあります。主な製品としては「スカルプクレンズ」が挙げられます。
※ボタニカルとは?:オーガニックとは、農薬を使用しないで作った野菜や、添加物などを入れていない無添加な食品などを指す言葉です。一方、ボタニカルはオーガニックかどうかではなく、「植物の」「植物由来のもの」という意味になります。例えば、海藻エキスや緑茶エキス、カキタンニン(柿渋)などは植物由来なのでボタニカルですが、ケラチンやヘマチンは動物由来なのでボタニカルではありません。
●ベタイン系シャンプー
植物由来として有名なのは、オール植物系を謳ったベタイン系シャンプーです。アミノ酸の一種である「ベタイン※」という成分が配合されており、弱酸性で低刺激、さらに環境へのやさしさなど、アミノ酸系洗浄成分と似た特徴を持っています。ただし、赤ちゃんが使うベビーシャンプーなら問題なくても、皮脂が多かったり、スタイリング剤などを使っていたりする大人が使う場合は、洗浄力が弱いため、汚れを落としきれず「物足りない」と感じる可能性はあります。
※ベタインとは?:ベタイン系の代表的な洗浄成分はコカミドプロピルベタインといい、ヤシ油脂肪酸を使用した成分です。植物由来であること、弱酸性で低刺激、さらに環境へのやさしさなど、アミノ酸系洗浄成分と似た特徴を持っています。
●セラミド配合シャンプー
「セラミド」は髪の毛にも存在し、髪内部の細胞の構成成分の一つとして、毛髪内部の水分を保持したり、キューティクルを接着したりする役割があります。髪に水分を補給し、パーマやヘアカラーで傷んだ髪を補修してくれます。
●ピロクトンオラミン配合シャンプー
ピロクトンオラミンには、皮脂の酸化によって生じる過酸化脂質や細菌等によって生じる皮脂分解物の生成を抑えるなど、細菌や真菌に優れた抗菌効果があります。フケやかゆみを抑えて脂漏性皮膚炎を軽減する目的で、薬用シャンプーや育毛剤などに有効成分として配合されます。
●頭皮のpHバランスも整える「炭酸シャンプー」
炭酸ガスを含んだシャンプーのことです。ノズルを押し込むと泡の状態で出て、きめ細かい泡が毛穴の中までクレンジングされ、さっぱりとした洗い上がりになるのが特徴です。炭酸が頭皮の血行を良好にし、頭皮のpHバランスを整えて健康的な頭皮を保ちます。
●高級アルコールシャンプー
高級といっても高品質という意味ではありません。高級アルコールの一種であるラウレス硫酸塩やラウリル硫酸塩が配合された製品は洗浄力が強いため、皮脂が多い人には向いています。逆に、敏感肌や乾燥肌の人には過剰な刺激となって頭皮が乾燥したり肌荒れの原因になったりすることがあります。
この他にも、髪のダメージを補修や保護する成分としては、「ヘマチン」「ココイルグルタミン酸」などがあります。「ヘマチン」はヘモグロビンから鉄イオンを取り除いた後の物質です。髪のダメージ補修や保護成分としてシャンプーに使われています。「ココイルグルタミン酸」はヤシの実由来のアミノ酸系洗浄成分で、皮脂などの汚れを落としながら、頭皮に必要な潤いは残します。また、アミノ酸の一種である「ベタイン」も優れた保湿効果があるため、シャンプーやトリートメントによく使用されます。
薬用シャンプー(医薬部外品)と一般的なシャンプーはどう違うの?
薬用シャンプーは特定の効能がある有効成分――例えば、頭皮の炎症、フケ、かゆみを抑えるグリチルリチン酸ジカリウム――が配合されており、医薬部外品に認定されています。頭皮の炎症やフケ、かゆみなどのトラブルを軽減するのに役立ちます。一般的なシャンプーと比べて、薬用シャンプーはこれらの症状に特化したケアができますが、使用時にはその成分と効能を理解し、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。
●市販の頭皮シャンプーの主な購入場所
スカルプシャンプーは、通販サイトやドラッグストアなどさまざまな場所で購入することができます。La Sana の プレミオールシャンプーのような通販限定の商品、美容師が使うサロン専売品もありますが、市販品として広く利用されている製品も数多くあります。
例えば、astalift、スカルプdボーテ(薬用シャンプー)、パンテノール、アビスタ、nijito、pantene、unilever ylang ylang、ラ・カスタ、JOIE (幹細胞シャンプー)、napur 、グランジェ、haru、segreta、セグレタ(エイジングシャンプー/花王)、ボタニスト(ボタニカルシャンプー)、シンスボーテ、オクトセラピエ、kadason(カダソン)、minon、綺和美、kamika、haval、astalift、ミルボン、angfa、celu、botanist、oqto、ALLNA(イルミルド製薬)、kurokami、などが知られています。詳しくはAmazonでご覧ください。
頭皮シャンプーの購入時には、商品の成分表示やメーカーの信頼性を確認し、自分の頭皮の状態に合った製品を選ぶことが重要です。
白髪の悩みについて
50代になると白髪が目立つ方が増えます。白髪染めを使って、カラーリングをしている方もいると思います。なぜ、白髪になるのか、その原因と対策をご紹介します。
なぜ白髪になってしまうの?
加齢により黒髪を形成するメラニン細胞が減少するのが、原因とされています。髪の毛を作るのは毛母細胞ですが、毛母細胞の近くにあるメラノサイトという細胞があります。そのメラノサイトがメラニン色素を毛母細胞に供給し、髪を黒くしています。しかし、年齢と共にメラノサイトのはたらきが減退し、毛母細胞が受け取るメラニン色素は次第に減少してしまいます。その結果、白髪になってしまうのです。
白髪染めを選ぶ際の注意点
白髪が気になる方は、白髪染めを使用するのも一つの方法です。その場合、なるべく頭皮や髪へのダメージが少ない製品を選んでください。
おすすめは「過酸化水素」という成分が含まれていない製品です。一般的な2剤式ヘアカラーに配合されている過酸化水素には、髪のメラニン色素を脱色する作用があり、髪色を好きなカラーに染めることができます。しなしながら、この脱色(酸化)作用が原因で毛髪へのダメージが生じます。また、頭皮にも強い刺激となるため敏感肌の方は特に避けるべき成分です。
過酸化水素を含まない製品としては、1剤式ヘアカラーやヘアカラートリートメントなどが挙げられます。
1剤式ヘアカラーは、過酸化水素の代わりに酸素を使って酸化させるため、刺激が少ないのが特長です。ただし、過酸化水素無配合なため脱色作用はなく、自分の髪よりも明るい色に染めることはできません。
ヘアカラートリートメントは、過酸化水素だけでなく酸化染料も無配合のマイルドなヘアカラーです。ただし、化学反応を伴わない染色であるため、染色効果は2剤式ヘアカラーや1剤式ヘアカラーよりも劣ります。低刺激でダメージを抑えたい方にはおすすめです。
ヘアカラー製品を選ぶ際には、効果と目的を理解することが大切です。また、体調の変化があり得ますので、使用時に毎回パッチテストを行うことが推奨されています。
頭皮の乾燥と髪のパサつきについて
50代になると、頭皮が乾燥し、髪のパサつきに悩む方が増えます。髪がうまくまとまらない、きしむようになった。そんな声が多く寄せられています。なぜ髪がパサつくのか? その原因と対策を紹介します。
なぜ頭皮が乾燥し、髪がパサつくの?
髪がまとまりにくくなり、思ったようなスタイリングもできなくなるこどで悩む方が増えています。
女性ホルモンが減少するに従って頭皮の皮脂量も減るため、頭皮が乾燥し、髪に必要な水分・油分も不足するようになります。その結果、髪の毛が硬くなり、パサパサとした感触になってしまいます。
また、髪や頭皮の状態に合ったシャンプーを使用しないと、頭皮の自然な脂分を奪ってしまうため、髪がパサつく原因になります。加齢と共に頭皮の血行も悪くなり、髪に必要な栄養が十分に行き渡らなくなることも原因の一つです。
さらに、パーマやヘアカラー、強い紫外線は髪のプロテインを破壊し、キューティクルを傷つけるため、髪のパサつきにつながります。
髪のパサつきを減らす方法
パサつく髪には、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分を含むシャンプーやダメージ補修・エモリエント効果※のあるトリートメントの使用をおすすめします。毛髪にうるおい・エモリエント成分を与え続けることで、パサつきが軽減されていきます。
ダメージを受けた髪を補修するだけでなく、パサつきを抑えるためには、アウトバストリートメントもおススメです。髪の内側だけでなく外側も集中的に補修してください。髪を乾かす際は、できるだけドライヤーは低温で使用しましょう。高温で乾かすと髪が乾燥しすぎるため、逆にパサつきの原因になってしまうことがあります。
そして、頭皮の血行を良くするために、定期的に頭皮マッサージをおすすめします。毎日の食事では、ビタミンやミネラル、ビオチン、亜鉛など、良質な栄養素を含む食品をできるだけ摂るよう心がけてください。
※毛髪・皮膚から水分が失われるのを防ぎ、潤いを閉じ込めること
乾燥した頭皮、パサついた髪におすすめのシャンプー
頭皮の乾燥、髪のパサつきを軽減するには、アミノ酸系シャンプーを使ってください。頭皮と髪をマイルドに洗浄するため、頭皮に必要な水分が供給されて髪のパサつきが軽減され、しっとりした仕上がりになります。さらに保水機能があるセラミドや天然オイルが配合されたシャンプーもおすすめです。
抜け毛について
50代になると、髪が抜けやすくなり、抜け毛や薄毛で悩む方が増えます。どうして髪が抜けてしまうのか? その原因と対策を紹介します。
なぜ髪が抜けてしまうの?
加齢とともに女性ホルモンが減少すると、髪の成長サイクルが短くなって髪が伸びづらくなります、髪が早めに抜けるようになり、抜け毛が増えてしまうのです。女性ホルモンが減少する一方で、男性ホルモンは一定に保たれるため、男性ホルモンが優勢になります。この男性ホルモンが毛乳頭細胞に悪影響を与え、抜け毛のリスクを高めることもあります。
さらに50代になると体の栄養吸収効率が落ちてしまい、髪を維持するために必要なビタミンやミネラルが不足しがちになるのも、抜け毛の原因とされています。
抜け毛を減らす適切なヘアケア
まずは、バランスの良い食事を心がけてください。特に髪の生成を助けるビタミン、ミネラル、ビオチン、亜鉛、鉄などを摂るようにしましょう。また、髪の主成分であるケラチンを作るために必要なタンパク質も十分に摂ってください。
使用するシャンプー、コンディショナー、トリートメントを見直し、自分の状態にあった製品を使いましょう。健やかな頭皮にしていくためには、状態に合わせて海泥や海藻が配合されているスカルプケアシャンプーや、有効成分が配合されている薬用シャンプーもおすすめです。また、育毛剤や頭皮マッサージも抜け毛対策に効果的です。
頭皮シャンプー(スカルプシャンプー)の選び方
50代の女性におすすめの頭皮シャンプーと、その特徴
悩みを軽減するには、どんなシャンプーを選べばいいのか? 気になるところですよね。まずは髪や頭皮にうるおいをあたえるシャンプーを選んでください。ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、ヘマチン、ベタイン、ケラチンなどの保湿成分が配合されたシャンプーをおすすめします。頭皮はもちろん、髪のキューティクルも補修してくれ、髪がきしむことなく洗い上げてくれます。また、やさしい洗浄力のアミノ酸系シャンプーも、必要なうるおいを残せるため、おすすめです。
シリコンかノンシリコンか?
シリコンシャンプー(トリートメント)には、シリコンが髪の表面をコーティングすることで、なめらかな手触りになったり、摩擦を軽減したりといった作用があります。また、熱や乾燥などのダメージから髪を保護するはたらきもあります。一方、髪が細かったり少なかったりすると、髪の質感やボリュームが失われる可能性があります。
一方、ノンシリコンシャンプー(トリートメント)は、髪が細かったり少なかったりしても自然なボリュームが出やすくなります。ただし、櫛どおりが悪くなってブラッシングの時に髪を傷めやすかったり、ドライヤーの熱でダメージを受けやすかったりすることには注意が必要です。
成分表示の見方と避けるべき成分・抑える成分
シャンプーを選ぶときは、ボトルの成分表示を見て配合された成分を確認してください。ご自分の状態に合うかどうかを十分に確認した上で、適切なシャンプーを選んでください。
50代女性におすすめの頭皮シャンプーの使い方
正しいシャンプーの手順
どんな手順で髪を洗っていますか? シャンプーには効果的な洗い方があります。その手順をご紹介しましょう。
シャンプーの前にあらかじめブラッシングをしてください。髪が絡まるのを防げます。その後、予洗いで大まかな汚れを落としましょう。こうすれば、成分が浸透しやすくなります。そして適量のシャンプーを頭の表面に乗せて泡立つようにし、やさしくマッサージするように洗います。
洗い終わったら、十分にすすぎ、シャンプーが頭皮に残らないように、しっかり洗い流すことを心がけてください。正しいスカルプケアを行えば、自然と健やかな毛髪と頭皮につながります。
頭皮マッサージの方法
血行を促進し、健やかな髪になるには、頭皮マッサージは欠かせません。より効果的な方法をご紹介します。リラックした状態で、爪を立てず指の腹を使ってやさしく頭皮をマッサージしてください。こうすると血行が促進され、健やかな髪の成長がサポートされます。マッサージの後は、頭皮全体を軽くタップすると、さらに血行が良くなります。
シャンプー後のケア方法
シャンプーの後は、タオルでやさしく水気を取り除いてください。その後、ドライヤーで髪を乾かす方が多いと思いますが、仕上げを冷風で乾かすとキューティクルが整い、髪にツヤが出やすくなります。そのうえ、髪に潤いを閉じ込めることもできます。このようにして、健やかな髪へと導く頭皮環境をしっかりと整えてください。
50代の女性におすすめしたいヘアケア
50代になると、頭皮が乾燥しがちになるため、普段から保湿を心がけてください。ヒアルロン酸、セラミド、天然オイルなどを含むヘアケア製品を使用し、頭皮と髪へうるおいを与えてケアしましょう。
食事と生活習慣の見直しも大切
健康的な髪と頭皮を維持するには、頭皮ケアだけではなく、栄養バランスのとれた食事も重要になります。皮脂の調節作用があるビタミンB2が豊富に含まれる食品を摂ることをおすすめします。揚げ物や脂っこい肉類など高カロリーの食事は、なるべくなら避けたほうが良いでしょう。さらに日々の水分補給も欠かせません。水分をしっかり取ることで、新陳代謝が促進され、細胞が生まれ変わるからです。水分補給を意識する習慣づけが大切です。もちろん、適度な運動も重要です。
頭皮を健康的にする良質な睡眠
さらに良質の睡眠も重要になります。それは、睡眠中は体全体の血流が改善されるからです。頭皮にも栄養素と酸素がしっかり供給され、髪の成長を促進します。また、睡眠はホルモンバランスを調整する重要な役割を果たしています。なかでも、成長ホルモンの分泌は深い睡眠時に最も活発になります。
逆に睡眠不足になると、ストレスホルモンが分泌され、皮脂腺の活動を促してしまいます。結果として、頭皮が脂っぽくなってしまいます。ぜひ良質の睡眠を心がけてください。
50代の女性におすすめーー健やかな頭皮と髪を目指す習慣づくり
50代は、髪や頭皮のトラブルで悩み多き年代と言ってもいいでしょう。美しくしなやかな髪を維持するのは、まず土台となる頭皮が健やかである必要があります。そして、何より保湿が大切です。ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンといった保湿成分が配合されたエイジングケアシャンプーを使用してください。また頭皮の血行を促進すると、健やかな頭皮になります。定期的に頭皮マッサージを行いましょう。ときにはヘッドスパなどでクレンジングを行い、頭皮をケアするのもおすすめです。
また、生活習慣も見直してください。夜はゆっくり眠れますか? 良質な睡眠は、ホルモンバランスを整え、頭皮の良い影響を与えてくれます。 栄養のバランスがとれた食事、適度なリフレッシュ、そして心地よい時間を過ごすのも大切です。
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