ヘアケア

頭皮のかゆみが気になる女性用シャンプーについて、その選び方や使い方を詳しく解説します。

髪や頭皮のことで悩んでいませんか? 抜け毛・薄毛、育毛対策したい、白髪、くせ毛・うねり、ボリュームが出ない、ハリコシがない、きしむ、なめらかさ・しなやかさが足りない……といった髪の毛に関する悩みもさまざまあれば、臭い、べたつく・オイリー・脂性、乾燥肌、敏感肌、荒れる、かゆい・フケが出る、湿疹が……など頭皮に関する悩みまで、じつにさまざまです。
そんな中、多くの女性が悩んでいるのが、頭皮の「かゆみ」ではないでしょうか。頭皮がかゆくて、ついつい掻いてしまう。そのせいでさらにかゆくなる。この悪循環に陥っている方は少なくなさそうです。

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この記事を書いた人

株式会社ヤマサキ 研究開発部井堰裕子

約40年にわたって髪と頭皮を研究しているラサーナの毛髪診断士。 ヘアケア・スカルプケアの研究開発に携わって15年です。日々、お客様の美髪や、健康な頭皮のため、安心・安全を意識した商品作り、品質担保に日々奮闘しています

なぜ頭皮がかゆくなってしまうのでしょうか? その原因はさまざまです。お手入れのしすぎによる乾燥だったり、かゆみ止めや美容液、ローションなどを使いすぎていたり、あるいは更年期だから……といったこともあるかもしれません。
そこで今回は、頭皮のかゆみやフケが発生する原因を解き明かし、かゆみやフケでお悩みの方向けシャンプーの選び方、上手なケアの方法などを紹介します。

どうして頭皮がかゆくなるの? その原因はさまざま

頭皮のかゆみは、乾燥や外部の刺激が原因です

かゆみは、地肌の乾燥や外部からの刺激が主な原因です。地肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下し、刺激に対して敏感になります。冬になると頭皮がかゆくなる場合が多いと思います。季節の変化が、地肌のコンディションに大きな影響を与えるからです。特に冬の乾燥した空気は、地肌も乾燥させ、かゆみを引き起こしやすくします。逆に、暑さや湿度も、頭皮の皮脂の過剰分泌を促し、かゆみの原因になることもあります。

さらに、生活習慣も頭皮の状態に影響を与えます。不規則な生活やストレス、睡眠不足は、地肌のバランスを崩し、かゆみやフケの原因となるのです。過度のヘアスタイリングや化粧品や育毛剤などの使用も、地肌に負担をかけ、かゆみを引き起こすことがあります。

頭皮のかゆみには、フケや赤み、脂っぽさ、ひどい場合は炎症などの症状がともなうことがあります。これらの症状は、地肌の状態を表す兆しとして重要です。かゆみが長く続く場合や、他の症状もある場合は、専門の医療機関を受診することをおすすめします。

かゆみやフケの原因と対処法

頭皮のかゆみやフケ。これらの症状には、さまざまな原因があります。

●【かゆみ(痒み)】

  • 乾燥: 頭皮が乾燥するとかゆみが生じやすくなります
  • 皮脂の過剰分泌: 皮脂が多すぎるとかゆみを引き起こすことがあります
  • フケ: フケが多いと、かゆみをともなうことがあります
  • 接触性皮膚炎(かぶれ): 頭皮に刺激を与える成分(例えば、ヘアケア製品の成分)が触れることによって起こるアレルギー反応などの炎症
  • 皮膚疾患: 例えば、脂漏性皮膚炎や乾癬などが考えられます
  • ストレス: 精神的ストレスがかゆみを引き起こすことがあります

●【フケ】

  • 皮脂の過剰分泌: 皮脂が多いとフケが発生しやすくなります
  • 乾燥: 頭皮が乾燥するとフケが生じやすくなります
  • 脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹): 皮脂の過剰分泌とともにフケの原因となることがあります
  • 頭皮の真菌感染: 特にマラセチア菌による感染は、フケの原因となることがあります
  • 不適切なヘアケア: 頭皮の清潔を保たない、または過度なヘアケアによってフケが生じることがあります
  • その他の皮膚疾患: 例えば、乾癬やアトピー性皮膚炎などもフケの原因となることがあります

フケの種類と原因

フケとひとことでいいますが、じつは大きく分けて2種類あります。一つ目は小さく乾いたフケ。これは乾燥が原因です。もう一つは大きめの脂っぽい脂性フケ。こちらは皮脂の過剰分泌で発生してしまうのです。乾燥によるフケは、エアコンの使用などによる乾燥が主な原因ですが、油っぽいフケは、皮脂の過剰分泌に加えて、頭皮の微生物環境の乱れも原因とされています。

かゆみやフケを抑えるためには、適切なシャンプー選びが重要です。例えば、抗菌作用のある成分(グリチルリチン酸ジカリウム、ミコナゾール、ピロクトンオラミンなど)を含むシャンプーは、フケの原因となる菌の増殖を抑制し、かゆみを軽減するのに効果的です。また、頭皮の保湿成分(セラミド、グリセリンなど)を含む製品は、乾燥によるかゆみを抑えるのに役立ちます。

同時に、毎日の生活習慣も重要です。バランスの取れた食事をし、十分な水分を摂取しましょう。規則正しい睡眠は、心身の健やかさを保ち、頭皮にも良い影響を与えます。また、ストレスを適切にコントロールし、リラックスする時間を持つことも、健康的な頭皮を保つためには重要です。

皮脂の過剰分泌とかゆみの関係

頭皮をすこやかにするために、皮脂のバランスはとても重要です。皮脂は本来、頭皮を保護し、髪を潤す役割を果たしています。髪を自然な状態にするために必要なものですが、皮脂の分泌が過剰になると頭皮のトラブルが発生してしまうのです。

また、ホルモンバランスの乱れやストレス、不適切なヘアケア製品の使用などが原因で、皮脂が過剰に分泌されることもあります。特に、思春期やストレスが多い時期には、皮脂が過剰に増えることがあるので注意が必要です。

細かい点になりますが、頭皮にはさまざまな微生物が存在しており、通常は健康的な状態を保っています。しかし、皮脂の過剰分泌は、これらの微生物のバランスを崩し、フケやかゆみの原因となる菌の増殖させることがあります。特に、脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌は、過剰な皮脂を好むため、かゆみを防ぐには皮脂のコントロールが重要になります。

そして、皮脂の分泌を正常に保つためには、何より適切な頭皮&ヘアケアが必要です。まず、頭皮に優しいシャンプーを選び、正しい洗髪方法で頭皮を清潔に保ちましょう。定期的に頭皮マッサージを行って血行を促進すると、皮脂腺の機能をより正常に保ちやすくなります。

頭皮のかゆみにお悩みの方向けシャンプーの選び方

スカルプシャンプーの特徴と機能

最近、よく耳にするスカルプシャンプーって何? という方がいるかもしれません。じつはこれ、頭皮シャンプーのことなのです。両方とも健康的な頭皮を保つために作られており、頭皮のトラブルをケアする成分が含まれています。洗髪する際は適切な量を使い、地肌を優しくマッサージすると効果的です。正しいスカルプケアが頭皮をすこやかにしていくのです。

※当ページでは「頭皮」と「スカルプ」、「頭皮シャンプー」と「スカルプシャンプー」を同じ意味で使用しています(「スキャルプ」も同様です)。

アミノ酸系シャンプーの特徴

今、注目を集めているのが、アミノ酸系シャンプーです。アミノ酸系シャンプーとは、その名のとおり「アミノ酸系洗浄成分」を配合したシャンプーのことです。

ヒトの筋肉や皮膚、毛、爪などのもとになっているタンパク質は、多数のアミノ酸がつながった構造になっています。また、タンパク質のもとになっているアミノ酸にはさまざまな種類があり、ヒトの身体を構成しているアミノ酸は20種類以上あると言われています。

では、アミノ酸系シャンプーとは、いったいどのようなシャンプーなのでしょうか?

●アミノ酸系シャンプーの洗浄成分

シャンプーの洗浄成分には、「界面活性剤」と呼ばれる成分が用いられています。界面活性剤には、「親水性(水分子と相性がよく水に溶けやすい)」と「親油性(油分の分子と相性がよい)」の2つの性質を合わせ持ち、そのままだと混ざりにくい水と油をクリーム状に混ぜ合わせるという特性があります。
皮脂のような油汚れになじみ、水と一緒に洗い落とせるため、洗浄成分として洗剤やシャンプーなど、さまざまなものに配合されています。

シャンプーの洗浄成分として用いられる界面活性剤には、高級アルコール系・せっけん系・アミノ酸系など多くの種類があります。その中でアミノ酸系の界面活性剤を含むシャンプーを一般的にアミノ酸系シャンプーと呼ばれます。

グルタミン酸系洗浄成分は、肌を優しくマイルドに洗い上げます。ココイルグルタミン酸Naやココイルグルタミン酸TEAの他、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸TEAなどが該当します。

●アミノ酸系シャンプーの洗浄効果

アミノ酸系シャンプーには、多種のアミノ酸系洗浄成分が配合され、優れた洗浄力を発揮しながら、同時に必要な脂分と潤いを残すなどの頭皮への優しさがあります。かゆみや乾燥、フケなどの頭皮のトラブルを抱えている人、髪が傷んでパサつきやうねりなどに悩んでいる人におすすめです。

シャンプーや洗顔剤などの幅広い製品に配合されているアミノ酸系洗浄成分は、大きくは以下の3つのメリットを持っています。

  • 低刺激性:弱酸性であるため、肌や髪に優しく、刺激を与えにくい。
  • 保湿力:肌や髪に必要な保湿成分を残し、乾燥を防ぐ。
  • 環境にやさしい:天然由来の成分であるため、環境にやさしい。

こういった特徴のあるアミノ酸系シャンプーですが、使用する際は成分表をしっかり確認し、余分な添加物が含まれていない製品を選びましょう。

水、ココイルグルタミン酸TEA、コカミドプロピルベタイン、海水、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、コカミドメチルMEA、ワカメエキス、アラリアエスクレンタエキス、ブドウつるエキス、グリチルリチン酸2K、コメエキス、イソステアロイル加水分解コラーゲンAMPD、シルト、ツボクサエキス、オウゴン根エキス、イタドリ根エキス、カンゾウ根エキス、ダイズ芽エキス、チャ葉エキス、ローズマリー葉エキス、カミツレ花エキス、スクワラン、ブドウ種子油、スクレロカリアビレア種子油、セロリ種子エキス、トコフェロール、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ジメチコン、塩化Na、ジステアリン酸グリコール、BG、ポリクオタニウム-47、ココイルアラニンTEA、ココイルグリシンK、ポリクオタニウム-7、セテアレス-60ミリスチルグリコール、ジステアリン酸PEG-150、エタノール、デキストリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、(C12-14)パレス-12、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、安息香酸Na、香料

※アミノ酸系洗浄成分:他のアミノ酸系としては、アラニン系(洗浄成分:ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNaなど)、グリシン系(洗浄成分:ココイルグリシンNa、ココイルグリシンTEA、ココイルグリシンKなど)、タウリン系(洗浄成分:ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNaなど)、アスパラギン酸系(洗浄成分:ラウロイルアスパラギン酸Naやアシルアスパラギン酸TEAが配合されているもの)などがあります。

※ベタイン系シャンプーとは?:ヘアケアの世界でもオール植物系を謳ったベタイン系シャンプーには人気があります。ベタイン系の代表的な洗浄成分はコカミドプロピルベタインといい、ヤシ油脂肪酸を使用した成分です。植物由来であること、弱酸性で低刺激、さらに環境へのやさしさなど、アミノ酸系洗浄成分と似た特徴を持っています。ただし、赤ちゃんが使うベビーシャンプーなら問題なくても、皮脂が多かったり、スタイリング剤などを使っていたりする大人が使う場合は、洗浄力が非常に低く汚れを落としきれず「物足りない」と感じる可能性はあります。

オーガニック成分が含まれるシャンプーの特徴

オーガニック成分を含むシャンプーも、ここ数年、人気が出ています。化学成分に敏感な人や自然志向の人に適しており、海泥(クレイ)や海藻などの成分が含まれています。

●【海泥(クレイ)】

海藻やプランクトンなどの海洋生物が海底に堆積し、時間をかけて分解や合成を繰り返してできた超微粒子の泥のことです。
海泥には優れた吸着力があり、頭皮の余分な皮脂やフケ、汚れなどを吸着して洗い流す機能があります。さらに豊富に含まれるミネラルが頭皮に栄養を与え、健やかな頭皮に導きます。その他にも、頭皮の奥の汚れを落とし、毛穴を清潔に保ちます。

●【海藻】

海藻類に含まれるグルタミン酸やアスパラギン酸などの誘導体が頭皮に潤いを与え、乾燥を防いでくれます。同時に、海藻にはビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、頭皮や髪に必要な栄養を与えてくれます。また、海藻に含まれる抗酸化成分が健康な髪の成長をサポートします。さらに抗炎症作用を持つ成分も含まれていて、頭皮トラブルの予防が期待できます。

ラサーナ(lasana/ヤマサキ)のプレミオールシャンプーを例に取るとフランス ブルターニュ産の海泥、世界各地から厳選した海藻を配合しています。

※ボタニカルシャンプーとは?:オーガニックとは、農薬を使用しないで作った野菜や、添加物などを入れていない無添加な食品などを指す言葉です。一方、ボタニカルはオーガニックかどうかではなく、「植物の」「植物由来のもの」という意味になります。例えば、海藻エキスや緑茶エキス、カキタンニン(柿渋)などは植物由来なのでボタニカルですが、ケラチンやヘマチンは動物由来なのでボタニカルではありません。

薬用シャンプー(医薬部外品)と一般的なシャンプーはどう違うの?

薬用シャンプーは特定の効能効果がある有効成分――例えば、皮脂の酸化を抑えるデオドラント成分――が配合されており、医薬部外品に認定されています。頭皮の炎症やフケ、かゆみなどのトラブルを軽減するのに役立ちます。一般的なシャンプーと比べて、薬用シャンプーはこれらの症状に特化したケアができますが、使用時にはその成分と効果を理解し、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。

では、薬用シャンプーには、どんな成分が配合されているのでしょうか? ラサーナ(lasana/ヤマサキ)の薬用シャンプーを例に取ると――フケ・かゆみを抑える作用があるグリチルリチン酸2Kや、頭皮や髪に優しいとされるアミノ酸系洗浄成分であるヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸TEAといった成分が配合されています。

こういった有効成分を含む製品は、医薬部外品として認定されており、それぞれが頭皮の健康的な状態をサポートする特定の作用を持っています。薬用シャンプーを選ぶときは、自分の頭皮の状態に合った成分が含まれているかを確認することが大切です。

市販の頭皮シャンプーの主な購入場所

市販の頭皮シャンプー(スカルプシャンプー)は、通販サイトやドラッグストアなどさまざまな場所で購入することができます。プレミオールシャンプーのような通販限定の商品もありますが、市販品として広く利用されている製品も数多くあります。

例えば、KADASON(カダソン)、スカルプD ボーテ、オクトピロックス、Curel(キュレル/花王)、kurokami(くろかみ)、cocone(クレイ)、コラージュフルフル ネクストシャンプー(持田製薬)、minon(ミノン/第一三共ヘルスケア)、フケミン、haru(ハル)、ディアボーテ、メディクイック、モイストダイアン、いち髪、ココデオード、LULUNA(ルルーナ)、ココデオード、ビオーブ、serapie(オクトセラピエ)、KAMIKA、フケミンユーなどが知られています。詳しくはAmazonでご覧ください。

頭皮シャンプーの購入時には、商品の成分やメーカーの信頼性を確認し、自分の頭皮の状態に合った製品を選ぶことが重要です。有効成分としては、ミコナゾール硝酸塩とグリチルリチン酸ジカリウムなどの成分が配合されたシャンプーが、頭皮のかゆみを軽減してくれます。

髪の毛を洗うときの1回あたりのシャンプー使用量とボトル容量・使用可能期間の関係

あなたは、シャンプー1回につき、どれくらいの量のシャンプー液を使っていますか? 一般的に、ロングの方だと1回あたり9mLが標準的と言われています。となると、1本あたりの容量が比較的大きい460mL・475mL・480mL・500mL・540mLなら約2ヵ月分、350mL・400mL・420mLなら約1.5ヵ月分、300mL・320mL・340mLなら約1ヵ月分ということになります。ミドルヘアの方だと、1回あたり6mLと言われていますので、同じ容量なら使用可能期間は1.5倍になると考えればよいことになります。

正しい洗髪方法で頭皮の健康を保ちましょう

地肌を清潔に保つための洗髪方法

かゆみを解消するには、何より地肌を清潔に保つことが大切です。そのためには正しい洗い方が必要です。一般的なシャンプーであれば、まず適切な量のシャンプーを手のひらに取り、しっかりと泡立てます。この泡が、頭皮の汚れをすっきりと除いてくれるのです。さらに、頭皮マッサージを行うと、血行が促進され、健康的な髪の成長につながります。シャンプー専用のスカルプブラシを使用することで、頭皮を傷つけずに洗うことができます。そして、洗い流す際は、シャンプーの残りがないように十分にすすぐことが大切です。

実は泡立たないほうがよい!? 頭皮シャンプーと泡の関係

とはいえ、泡立ちが良いシャンプーが必ずしも頭皮に良いとは限りません。いったいどういうことなのでしょうか?

髪を洗うとき、泡が多いほど、きれいになると思っていませんか? たしかに泡は汚れや油分を頭皮から浮かせて除去するのに役立ちます。泡立てると、シャンプーが髪全体に広がっていると感じ、満足できます。

一方、泡が柔らかいアミノ酸系のシャンプーは頭皮にやさしく、乾燥や摩擦、刺激を引き起こしにくいのが特徴です。頭皮の脂分を適度に残し、バリア機能を保つことで、乾燥やかゆみを防ぐことができるのです。加えて、カラーリングした髪を保護し、色落ちを減らす効果もあります。

泡立つシャンプーが合うのか、泡立たないシャンプーを選ぶべきか。それは人それぞれの髪のタイプ、頭皮の状態、個人の好みによって異なります。自分の頭皮と髪の状態に理解して、適切なシャンプーを選んでください。

ヘッドスパとスパークリングスパシャンプー(炭酸シャンプー)の効果

ここ数年、ヘッドスパを利用する方が増えています。ヘッドスパは、頭皮を刺激することでの血行を促進し、適度なリラックス効果もあるため、人気を集めています。

同じように、リフレッシュ効果を与えてくれるのが、スパークリングスパシャンプー(炭酸シャンプー)です。これは配合された炭酸成分が頭皮の汚れを除去し、毛穴をきれいにします。ノズルを押すと泡の状態で出て、きめ細かい泡が毛穴の奥まで洗浄し、さっぱりとした洗い上がりになるのが特徴です。

シャンプーとトリートメントの役割

頭皮に潤いを与えるシャンプー&トリートメント

頭皮の乾燥やかゆみに悩む方には、モイストシャンプーもあります。頭皮にモイスト(潤い)を与えるシャンプーを選ぶ際には、保湿成分が含まれているかどうかを確認します。頭皮の乾燥をケアしながら、必要な美髪成分が含まれている製品を選ぶことが大切です。また、シャンプーの正しい使用方法を守ることで、頭皮を健康的な状態に保つことができます。
また、モイスト効果のあるトリートメントを選ぶ際には、髪のダメージを補修し、保湿効果のある成分を含む製品を選びます。トリートメントは髪を補修し、健康的な状態を保つのに役立ちます。正しい使用方法を守ることで、トリートメントの効果を最大限に引き出すことができるのです。

※「リンス」「コンディショナー」「トリートメント」「ヘアエッセンス」の定義や取り扱いの有無はメーカーによって異なります。当社はコンディショナーをラインナップしていませんが、リンスとトリートメントの当社の定義は以下です。
リンス:シャンプー後に弱酸性の成分でpHを整え、またオイル分を補給することで髪のすべり・まとまりをよくする目的のもの
トリートメント:髪の表面から浸透し、毛髪内部のダメージの補修を目的とするもの

シリコンかノンシリコンか? メリット・デメリットは髪質による

シリコンシャンプー(トリートメント)には、シリコンが髪の表面をコーティングすることで、なめらかな手触りになったり光沢を与えたりといった作用があります。また、熱やなどのダメージから髪を保護する作用もあります。一方、髪が細かったり少なかったりすると、髪の質感やボリュームが失われる可能性があります。加えて、シリコンが頭皮に残ると頭皮環境を悪化させる可能性があるため、シャンプー後はしっかり洗い流しましょう。

一方、ノンシリコンシャンプー(トリートメント)は、髪が細かったり少なかったりしても自然なボリュームが出やすくなります。ただし、櫛どおりが悪くなってブラッシングのときに髪を傷めやすかったり、ドライヤーの熱でダメージを受けやすかったりすることには注意が必要です。

シリコンシャンプー ノンシリコンシャンプー
メリット

髪同士の摩擦を抑える
しっとりとした仕上がりで指通りが良い

ハリコシ、ボリュームが感じられる
ふんわり仕上がる

デメリット

髪のボリューム感が出しにくい
シリコン=悪いイメージがある
シリコンアレルギーの人は使えない

髪がきしみ、指通りが悪くなる
髪同士の摩擦で毛髪にダメージを与える可能性もある

右方向にスライドすることで
表の続きをご覧いただけます

参考.頭皮ケア・ヘアケア製品を選ぶ際のポイントをいくつか

●頭皮ケアとスキンケアは似ている

頭皮も肌の一部ですから、顔のスキンケアと同様に適切なケアが必要なことはもちろんです。頭皮のクレンジングは、過剰な皮脂や汚れを取り除き、かゆみや汗くさい臭いを抑えることにつながります。また、頭皮用の化粧水の使用も、乾燥を防ぐなど、頭皮の健康を保つことにつながります。

●ヘアケア製品と頭皮ケアの関係

頭皮のかゆみを抑えるためには、ヘアケア製品の選択が重要です。多くのシャンプーやリンスイン製品には、香料や安定剤・防腐剤などが含まれています。これらの成分は、香りを出すためや(ex. フローラル系、シトラス系、ハーブ系、せっけん系……)、製品の保存性を高めるために使われますが、まれに頭皮のかゆみを引き起こす原因となることがあります。敏感肌の人は、香料や安定剤・防腐剤など、サルフェート(ex. ラウリル硫酸Na)、合成着色料などが入っていない製品を選ぶのが無難かもしれません。

●頭皮のかゆみとアルコール成分の関係

メントール(高級アルコールの一種)配合の製品は頭皮に爽快感を与えるなどのリフレッシュ効果が期待できる一方、多くのヘアケア製品にはアルコールが含まれており、頭皮のかゆみの原因となることがあります。アルコールは頭皮が乾燥したり荒れたりすることがあり、敏感肌の人には過剰な刺激となることがあります。アルコールフリーの製品を選ぶことも、頭皮のかゆみを防ぐ選択肢の一つです。

【まとめ】頭皮のかゆみケアのポイント

シャンプー選びのポイントを再確認

シャンプーを選ぶときは、成分と効果をしっかり理解することが重要です。例えば、アミノ酸系シャンプーは頭皮に優しく、頭皮ケアに適しています。また、人それぞれの頭皮の状態に合わせた選び方をすることで、フケや頭皮のかゆみを防ぐこともできます。洗髪の頻度や1回に使うシャンプーの量も、頭皮の健康を保つためには重要なポイントです。

シャンプーの使い方のポイント

シャンプーの前には、あらかじめブラッシングをして髪のもつれを解いておきましょう。
そして、予洗いで大まかな汚れを落とします。適量のシャンプーを頭皮に乗せたら、泡立てながら優しくマッサージするように洗い、頭皮の血行を促進します。洗い終わったら、十分にすすぎ、シャンプーが頭皮に残らないように、しっかり洗い流します。

シャンプー後の髪の乾かし方のポイント

シャンプー後は、タオルで優しく水分を取り除きます。ドライヤーで髪を乾かす際には、シャンプーの種類によって適切な乾かし方が異なることを理解しましょう。例えば、モイストを与えるシャンプーを使用した場合は、低めの温度でゆっくりと乾かすことで、髪に潤いを閉じ込めることができます。

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