ヘアケア

アミノ酸系シャンプーの特徴について解説します

低刺激で髪や地肌にやさしいことから、髪のダメージケアや、地肌のスカルプケアにこだわる人たちに人気のアミノ酸系シャンプー。
では、アミノ酸系シャンプーとは、いったいどのようなシャンプーなのでしょうか?アミノ酸系シャンプーの特徴について詳しく解説します。

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この記事を書いた人

株式会社ヤマサキ 研究開発部井堰裕子

約40年にわたって髪と頭皮を研究しているラサーナの毛髪診断士。 ヘアケア・スカルプケアの研究開発に携わって15年です。日々、お客様の美髪や、健康な頭皮のため、安心・安全を意識した商品作り、品質担保に日々奮闘しています

アミノ酸系シャンプーとは?

アミノ酸系シャンプーの特徴

アミノ酸系シャンプーとは、その名のとおりアミノ酸系洗浄成分を配合したシャンプーのこと。人間の皮膚や髪のタンパク質を構成するアミノ酸と同じ成分でできていて、肌と同じ弱酸性なので、髪や頭皮(地肌)にやさしいのが特長です。しかも汚れだけを選んで落とし、肌の中のうるおい成分はしっかり残してくれる機能もあり。 植物由来なのできちんと分解されて自然に戻るため、地球環境にやさしい成分としても人気を集めています。

このように、シャンプーの洗浄成分としては理想的なアミノ酸系洗浄成分ですが、原料が高価なため、一般的な製品よりも少し高いのがちょっぴり残念。そのため、サロン用の製品などに長く使われてきましたが、髪と頭皮(地肌)にこだわる人たちにファンが多く、現在はお店や通販などで購入できる商品も出てきています。

アミノ酸系シャンプーの洗浄成分

シャンプーの洗浄成分には、「界面活性剤」と呼ばれる成分が用いられています。界面活性剤には、「親水性(水と相性がよい)」と「親油性(油分と相性がよい)」の2つの性質を合わせ持ち、そのままだと混合しにくい水と油をクリーム状に乳化させる特性があります。皮脂のような油汚れになじみ、水と一緒に洗い流せるため、洗浄成分として洗剤やシャンプーなど、さまざまなものに配合されています。

シャンプーの洗浄成分として用いられる界面活性剤には、高級アルコール系・石鹸系・アミノ酸系など多くの種類があります。その中でアミノ酸系の界面活性剤を含むシャンプーを一般的にアミノ酸系シャンプーと呼びます。

グルタミン酸系洗浄成分は、地肌をやさしくマイルドに洗い上げます。ココイルグルタミン酸Naやココイルグルタミン酸TEAの他、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸TEAなどが該当します。

アミノ酸系シャンプーの洗浄効果

アミノ酸系シャンプーには、さまざまなアミノ酸系洗浄成分が配合され、優れた洗浄力を発揮しながら、同時に必要な脂分と潤いを残すなどの頭皮へのやさしさがあります。かゆみや乾燥、フケなどの頭皮のトラブルを抱えている人、髪のパサツキやうねり、髪が傷んできしむなどに悩んでいる人におすすめです。

シャンプーや洗顔料などの幅広い製品に配合されているアミノ酸系洗浄成分は、大きくは以下の3つのメリットを持っています。

  • 低刺激性:弱酸性であるため、肌や髪にやさしく、刺激を与えにくい。
  • 保湿力:肌や髪に必要な保湿成分を残し、乾燥を防ぐ。
  • 環境にやさしい:天然由来の成分であるため、環境にやさしい。

こういった特徴のあるアミノ酸系シャンプーですが、使用する際は成分表をしっかり確認し、余分な添加物が含まれていない製品を選びましょう。

※アミノ酸系洗浄成分:他のアミノ酸系としては、アラニン系(洗浄成分:ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNaなど)、グリシン系(洗浄成分:ココイルグリシンNa、ココイルグリシンTEA、ココイルグリシンKなど)、タウリン系(洗浄成分:ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNaなど)、アスパラギン酸系(洗浄成分:ラウロイルアスパラギン酸Naやアシルアスパラギン酸TEAが配合されているもの)などがあります。

※ベタイン系シャンプーとは?:ヘアケアの世界でもオール植物系(ボタニカル)を謳ったベタイン系シャンプーには人気があります。ベタイン系の代表的な洗浄成分はコカミドプロピルベタインといい、ヤシ油脂肪酸を使用した成分です。植物由来であること、弱酸性で低刺激、さらに環境へのやさしさなど、アミノ酸系洗浄成分と似た特徴を持っています。ただし、赤ちゃんが使うベビーシャンプーなら問題なくても、皮脂が多かったり、スタイリング剤などを使っていたりする大人が使う場合は、洗浄力が非常に低く汚れを落としきれず「物足りない」と感じる可能性はあります。

アミノ酸系シャンプー選び、ここをチェック!

アミノ酸系シャンプーを選ぶ時は、まず全成分表示をチェック。シャンプーの場合、水に続いて洗浄成分がいくつか並んで記載されていますが、水の次に書かれている洗浄成分がメイン洗浄成分となりますので、この成分名に注目しましょう。
”ココイルグルタミン酸TEA”のように、“グルタミン酸”“アラニン”“グリシン”などのアミノ酸の名称が成分名に含まれているものは、アミノ酸系洗浄成分が処方されているという意味。ただし、これらアミノ酸系洗浄成分を配合していても、水の次に表示されていない場合は、他の洗浄力の強い洗浄成分がメインという場合もあるので注意しましょう。

アミノ酸系シャンプーはどんな人におすすめ?

敏感肌・乾燥肌の人

敏感肌・乾燥肌の頭皮は、外部からの刺激に対して敏感に反応し、かゆみや赤み、炎症を引き起こすことがあります。これは、頭皮のバリア機能が低下していることが原因です。敏感肌・乾燥肌の人が洗浄力の強いシャンプーを使用するとさらに乾燥が進んでしまい、頭皮トラブルの原因となってしまいます。

敏感肌・乾燥肌の頭皮には、頭皮や地肌に刺激の少ない、アミノ酸系シャンプーをおすすめします。アミノ酸系シャンプーは、頭皮をやさしく洗浄し、地肌に必要な潤いを残してくれます。

頭皮のかゆみ・フケが気になる人

かゆみは、地肌の乾燥や外部からの刺激が主な原因です。地肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下し、刺激に対して敏感になります。

フケには大きく分けて2種類あります。一つ目は小さく乾いたフケ。これは乾燥が原因です。もう一つは大きめの脂っぽい脂性フケ。こちらは皮脂の過剰分泌で発生してしまうのです。乾燥によるフケは、エアコンの使用などによる乾燥が主な原因ですが、油っぽいフケは、皮脂の過剰分泌に加えて、頭皮の微生物環境の乱れも原因とされています。

洗浄力の強いシャンプーは、頭皮の乾燥を引き起こし、かゆみやフケにつながります。
かゆみやフケが気になる人は、頭皮や地肌にやさしいシャンプーを選びましょう。アミノ酸系の洗浄成分を含むシャンプーは、地肌をやさしく洗浄する特徴があり、同時に必要な脂分と潤いを残すなどの頭皮へのやさしさがあります。かゆみや乾燥、フケなどの頭皮のトラブルを抱えている人におすすめです。

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頭皮の臭いが気になる人

頭皮の臭いは、皮脂の過剰分泌が原因です。皮脂を正常に保つためには洗髪が必要ですが、その頻度は人によって違います。過度な洗髪は頭皮の自然な脂分を奪ってしまい、乾燥や過敏状態を引き起こす可能性があります。逆に、洗髪が不十分だと皮脂が蓄積し、臭いの原因になってしまうのです。

アミノ酸系シャンプーは、必要な脂分と潤いを残し、汚れを落としてくれるため、頭皮の臭いが気になる人におすすめです。

頭皮のべたつきが気になる人

皮脂は、頭皮を健康に保つために重要な役割を果たしています。でも、皮脂が過剰に分泌すると頭皮が脂っぽくなり、髪がベタついてしまいます。額と鼻、あごをつないだT字形の部分をTゾーンと呼びますが、頭皮の皮脂量はTゾーンの3倍もあることをご存知でしょうか。だからこそ、普段から頭皮を清潔に保ち、皮脂の過剰分泌を防ぐことが、一番の対処法になるのです。

頭皮のベタつきや脂っぽさを軽減するには、皮脂の過剰な分泌を抑えてくれる頭皮シャンプーがおすすめです。スカルプシャンプーの名称でも知られています。スカルプシャンプーは頭皮の毛穴の奥にある皮脂や汚れを除去してくれます。

なかでも、アミノ酸系の洗浄成分を含むシャンプーは、肌をやさしく洗浄する特徴があります。逆に、強すぎる洗浄力のシャンプーは頭皮を刺激し、逆に皮脂の過剰な分泌を引き起こす可能性もあります。

シリコンが良いか、ノンシリコンを選ぶべきか?

シリコンシャンプーが良いか、それともシリコンフリーを選ぶべきか。こういった悩みは多いと思います。

かつて、シリコンが毛穴を詰まらせ頭皮や髪に悪い影響を与えるという見方から、「シリコン=悪」というイメージが広がりました。しかし、シリコンはそもそも、良くも悪くも人体に全く作用しません。ヘアケア製品では、指どおりをなめらかにして摩擦を防ぎ、ツヤを与える成分として配合されてきました。また、シリコンは分子の構造的に空気や湿気を通しやすく、髪や頭皮を密閉してしまうことはありません。

シリコンは髪のダメージ抑制には欠かせない存在です。シリコンが髪の表面をコーティングすることで、なめらかな手触りになったり光沢を与えたりといった作用があります。また、熱などのダメージから髪を保護する働きもあります。

一方、髪が細かったり少なかったりすると、髪の質感やボリュームが失われる可能性があります。ハリやコシ、ボリュームを感じられる仕上がりがほしい方には、ノンシリコンシャンプー(トリートメント)がおすすめです。

シリコンシャンプー ノンシリコンシャンプー
メリット

髪同士の摩擦を抑える
しっとりとした仕上がりで指通りが良い

ハリコシ、ボリュームが感じられる
ふんわり仕上がる

デメリット

髪のボリューム感が出しにくい
シリコン=悪いイメージがある
シリコンアレルギーの人は使えない

髪がきしみ、指通りが悪くなる
髪同士の摩擦で毛髪にダメージを与える可能性もある

右方向にスライドすることで
表の続きをご覧いただけます

市販のアミノ酸系シャンプーの主な購入場所

ご紹介した市販のアミノ酸系シャンプーは、通販サイトやドラッグストアなどさまざまな場所で購入することができます。ラサーナ(lasana/ヤマサキ)のプレミオールシャンプーのような通販限定の商品もありますが、市販品として広く利用されている製品も数多くあります。

※プレミオールシャンプー 詰め替え用 375ml lasana公式通販サイトで販売

例えば、アミノメイソン ディープモイスト ホイップクリーム シャンプー、haru kurokamiスカルプ(リンス コンディショナー不要)400ml、ノンシリコン アミノ酸シャンプー 白樹(はくじゅ)、アミノ酸シャンプー 爽快柑(医薬部外品)、彩りmogans recipe and choice|ノンシリコン アミノ酸 ヘアシャンプー(スムース&ガーデン)、Jelaime | ジュレーム iP タラソリペア 補修美容液シャンプー、アクアノア アミノレスキュー モイストシャンプー 400ml、ナロウディープモイストシャンプー、MINON(ミノン) 薬用ヘアシャンプー 450mL
などが知られています。詳しくはamazonや楽天でご確認ください。

アミノ酸系シャンプーの購入時には、商品の成分をよく確認し、自分の頭皮の状態に合った製品を選ぶことが重要です。

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